【富山】笑顔のコーチング
11月16日、富山の五福公民館にて。
富山で第一号認定ファシリテーターの松下真由美さんの
「今も あらちゃんといっしょ!」と「笑顔のコーチング」の二本立てで開催。
開催は、富山市の 五福校下ふるさとづくり推進協議会 と
母親クラブ連絡協議会 による「家庭教育講座」というもの。
まだ新築の香りが漂いそうな、綺麗な地区センターの大ホールは
子育て真っ最中のママ・パパや子供たち、若々しい元気なおばあちゃん、
地域の活動に力を尽くしている男性たちなど地域周辺だけでなく、
遠方からの人もいて40名以上の方で満員となった。
最初は、松下さんの大切な息子、あらちゃんのお話。
教師として充実した毎日を送っていたころ授かったいのち。
仕事の責任と、忙しい毎日の中体調を崩し、
予定よりかなり早くうまれた あらちゃんは、重い障害をもっていた。
そんな彼と、お母さんである松下さんと周囲の人たちの、
宝物のような毎日。
写真に写るあらちゃんの足は私たちが見ると、
とても細くてびっくりするけれどけれど、どの写真も皆が笑顔。
現実を受け止め、悩みながらも母として力強く生きていく姿、
懸命に生きるあらちゃんとご家族の姿。
そしてそんなあらちゃんに
生きるとはどういうことなのかを感じてくれたのは、
健常者といわれる、けれど心が寂しい子供たち。
出会いは本当に不思議だ。
あらちゃんと過ごした毎日があるから、今の松下さんがいる。
そして私もここにいる。参加された皆さんも。
今、ここで流れる涙は、私たちの心を一つにしていた。
そして後半は 「笑顔のコーチング」
あらちゃんの笑顔の写真の前で、「ヒーローインタビュー」のデモをやってみる。
それからあとは、会場中が、笑顔、笑顔、笑顔。
地域の方が大半とはいえ、やはり知らない人同士も多い中、
「ヒーローインタビュー」で一気に親近感。
そのままの勢いで、「笑顔のスイッチ」も大盛り上がり。
参加された方は
「いつも聞き役の私だけど、こんな風に話を聞いてくれて、
話すって楽しいことだと感じた」
「楽しかった!感動した!」
「知らない人と話すのがこんなに盛り上がるなんて」
と、みんなが 本当にいい笑顔になっていた。
今、ここに自分がいることの奇跡。
生きることの、輝き。
生きることは、誰かと関わっていくこと。
生きていれば、思うにならないこともある。
けれど、どんなときでも、「笑顔」になるとができる。
そんな想いが、参加者の方の心に芽生えていたと思う。
参加してくれた友人が、私に感想を話してくれた。
「あれから、家に帰って、子供にこう言ったんだ。
あんた、今日はもう、勉強しなくていいよ、って。
私、毎日顔を見れば勉強しなさい、って言ってたから」と。
「それで、お子さんはどうしたの?」
「うん、しばらくして、「1時間だけ勉強してくるわ」って、
自分で勉強し出したわ。」
と笑っていた。
彼女はきっと、生まれたばかりのお子さんにするのと
同じように本当の笑顔で、
お子さんに「ただいま」を言ったに違いない。
(レポート文 認定ファシリテーター:土屋佳瑞さん)
2010年11月16日